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中古物件を選ぶ際の4つのポイントとチェックすべき箇所2019.06.26
こんにちは。
八王子市・日野市を中心に安心して長く暮らせる住宅リフォームを
提案している新井建設、 一級建築士、宅建士の新井与四和(あらいよしわ) です。
中古物件を選ぶ時、どんな点に気をつければいいか悩んでいませんか?
中古物件は、建物はもちろんですが、他にもチェックすべきポイントがあります。
ここでは中古物件を購入するにあたって選ぶ際の、確認すべきポイントを4つご紹介します。ただ漠然と見て回るのではなく、しっかりとポイントを抑えて有意義に物件探しをしましょう。
ポイント1. 住む際の環境を確認する
物件を探す時、資料だけで決める人はあまりいないと思いますが、実際に足を運び、住環境を確認するのは結構重要です。
スーパーや病院、コンビニまで徒歩で何分か、お子さんがいるなら学校や公園などは近いか。最寄り駅やバスなどの交通の便はどうかなど、利便性のチェックは必須です。
その他にも、実際に足を運ぶと隣の家との近さや日当たり、雨の日には住宅前の道路の排水具合などもチェックできます。また、できれば営業マンに、近隣トラブルの有無なども聞いてみると良いかもしれません。
ポイント2.道路との接地面積や境界線を確認する
敷地が道路と面している場合、増築や再建築ができない場合があります。せっかく中古物件を購入してもリフォームできないとなれば大問題。長く住むためにも、しっかりと確認しておきたいものです。
たとえば、前面の道路の幅が4m未満の場合は、道路の中心より2m後退して建築しなければならないと法律で定められています(セットバック)。幅の細い道路では、道ギリギリに建物を建てられないということです。
また、幅4m以上の広い道路と敷地が接している場合には、建物の一部が2m以上接していなければなりません。
これらの条件に満たない場合は再建築することができませんが、古い建物の中には意外と条件に違反しているものもあります。建てた時には違反していなかったけれど、後から周りに新しい住宅が建った・道路が新しくできたなどの場合です。
現地に行って見る場合は、敷地の境界線をしっかりと確認し、リフォーム可能かどうかをよく見極めましょう。
ポイント3. 建蔽率(けんぺいりつ)にオーバーしていないか確認する
意外と見落としがちなのが、建蔽率に対して建物面積がオーバーしている物件です。
建蔽率とは敷地面積に対する建築面積の割合のこと。例えば建蔽率が60%の場合、100平米の敷地面積では60平米までの面積の建物を建てることができます。
ですが、通常は防災や風通しの観点から、建蔽率ギリギリに建てるのは望ましくないとされています。建蔽率を把握していないと、リフォームでサンルームやウッドデッキなどの増築を予定していても、できない可能性が出てくるかもしれません。
建蔽率は地域によって異なるので、よく確認しておきましょう。
ポイント4. 建物をチェックする
建物をチェックする時のポイントは、次の6つです。
1.基礎
2.建物の強度
3.外壁や壁
4.床下の風通り
5.水回り
6.屋根
1.基礎
建物の基礎は家を支える土台の部分です。中古物件をせっかく安く購入しても、基礎部分に問題があると補修にコストがかかってしまいます。基礎部分はしっかりと確認しましょう。
基礎の内部は、鉄筋が入っている鉄筋コンクリートが望ましいです。でも、1981年6月以前に建てられた住宅の中には、鉄筋のない無筋コンクリートの基礎もあります。また、年代に限らず無筋コンクリートの建築もあるので、要注意です。
無筋コンクリートは見た目では判断できないので、専門家に診断してもらうのがおすすめです。
2.建物の強度
住宅には2×4やプレハブ、RCなど様々な工法があります。建物の強度は柱や梁で建物を支えている場合と、壁で支えている場合があります。
近年多くなっている2×4やプレハブ工法は壁で支えるタイプの工法です。これらの工法は、リフォームする際に壁を取って間取りを変更することができないので注意しましょう。
また、駐車場の上に2階がある構造や、1階に大きな空間がある場合は、2階の壁が1階の柱や壁に乗っていない可能性があるので強度的には弱くなります。
3.外壁や壁
外壁や内側の壁にひび割れやカビなどがないか、チェックしましょう。壁材によっては寒暖差でひびが入ったり、壁の内部に水が入ったりしてカビなどの原因になります。
カビは建物を傷めるだけでなく、アレルギーや気管支喘息など健康面にも影響するので、注意が必要です。
4.床下の風通り
通常、一戸建ての床下には風の通り道を作る床下換気口が設けられています。ですが、きちんと機能していない場合、地面からの湿気が逃げられず上に行くことに。その結果、室内にカビが生えやすくなったり、結露しやすくなったりします。
外から縁の下の換気口を見て、数が不足していないか、何かで塞がれていないかなどをチェックしてみましょう。
室内からは、床下収納や畳を持ち上げてみることで確認できます。土が湿っていないか、カビ臭くないかなどをチェックしてみてください。その際にシロアリが出ていないかにも注意してみましょう。
5.水回り
水回りの工事は思ったよりも費用がかかるので、できることなら大幅な修復は避けたいものです。キッチン・浴室・トイレなどの水漏れや配管の傷み、壁の結露や窓・床・タイルの傷みなどはよくチェックしましょう。
6.屋根
テレビのニュースなどで、台風被害により屋根が飛ばされてしまった家を見たことがある人もいると思います。屋根の素材や形も注意すべきポイントの一つ。水は溜まりやすくないか、素材は何でできているかなど、ぜひ確認しておきましょう。
中古物件を選ぶポイントは大きく4つ!
中古物件を選ぶ際には複数の物件を見て回ると思います。時間も労力もかかりますが、これから新しい住まいになるのだと思えば、楽しい時間でもありますよね。
中古物件を選ぶ時に見るべきポイントは、以下の4つです。
1.住む際の環境を確認する
2.道路との接地面積や境界線を確認する
3.建蔽率にオーバーしていないか確認する
4.建物をチェックする
各ポイントを確認し、後悔のないようじっくりと中古物件を選んでください。